昨日、同僚と池袋で飲んだ。以前は、池袋だと交通手段が自転車だったり、自転車がなくても歩いても帰れたが、今は電車の時間を気にしないといけない。でも結局、終電を逃すということの実感も湧かぬまま、店を出ずに夜中になった。帰り、タクシーの運転手に大体の値段を尋ねると、4千円くらいと言う。「幾らでもいい」とも言っていたが、途中から参加した区内他館の若者が、東長崎の友人宅に一緒にどうか、と言ってくれたので申し訳なく思いながらもお邪魔することにした。
池袋西口を出たのが2時、途中待ち合わせの椎名町で友人と合流してまた歩き、東長崎と聞いていた住まいは実際にはほとんど江古田エリアで、住所は中野区の江原町だった。到着したのは3時、散らかってはいないが片付いてもいない、そんなに物も多くない若者らしいいい雰囲気の部屋だった。友人君は日中、上野動物園やいろんな所へ行っていたそうで、親しい女の子に「告白された」が断った、と話していた。それを聞いた他館の同僚が「一生縁がないかもしれない」というようなことを言うと、「一生それでもしょうがない」とやけっぱちと寂しげな感じがない交ぜになったように答えていた。一生は長いよ。4時間ほど寝て、二人を起こさないように家を出て、朝の千川通りを歩いて江古田駅に向かった。
千川通りの街路樹は青々と茂り、日の暑さを感じながら歩いていると、江古田に暮らしていた頃は午前中の江古田駅周辺なんかほとんど歩いた記憶がないことに気付いた。夜の景色の方がなじみがある。江古田銀座入り口にある酒屋の上には、中東風の店ができていた。駅前のコンビニも、ファミリーマートにかわっていた。工事中の駅舎を見て、道行く人が「(工事の)幕が取れた」と話していた。今のままだと、駅前が狭苦しい感じだが、天屋のあった辺りが更地になるんだったら案外広々とするのかもしれない。江古田での若者たちの生活を垣間見し、友情を目の当たりにして、自分は朝帰りする、何だか妙だけど面白い、そして青春の苦さを思い出すような時間だった。
そうして江古田から西武池袋線に乗り、東長崎で長く急行待ちで停車し、池袋に着いて山手線に乗り換えた。電車での朝帰りなんか、初めてだったかもしれない。コンビニで弁当を買って帰って食べて、10分ほど寝て風呂に入って出かけた。
今日は休館日明けだったからとても忙しかった。自分のミスもあって仕事も進まず、ひどい有様の閉館となった。でも今夜は働き者の人たちが入っていたから、かなり助かった。遅番だと、晩飯の時間も遅くなるから作る気にならないが、米は炊いた。



