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nikki

日曜日の午後

 日曜日はいつも込み合うが、連休中のためかいつも程ではなかった。そんな中、いつも日曜の夕方に来館するお父さんと坊やがやって来て、いつものように児童コーナーで本を読んでいた。しばらくすると、坊やが立ち上がって「ママ!ママ!」と呼んでいる。するとお母さんが手を振りながらやって来て、また一緒に本を読み始めた。お母さんは赤ちゃんを背負っていた。
 夕方5時を過ぎると、児童コーナーも閑散としてきた。そのうちに女の子のわめく声が聞こえてきたので見てみると、幼稚園くらいの女の子が何やらお父さんに抗議している。寝転がって足を動かしながら、「帰りたくない、読みたい!」と言って怒っているのだ。女の子はわめきながらじゅうたん敷きの児童コーナーを動き回り、部屋の隅に行って抗議を続けていたが、お父さんは無理に諭すようなこともせず、しんぼう強く女の子と向き合っていた。そうしてやっと、コーナーの端で靴をはいて帰ろうという時に女の子と目が合い、わめいているのを見られてはずかしく感じたのか静かになり、お父さんの陰に隠れたように見えた。しかし抗議は続き、自分の靴を蹴っ飛ばして帰ることを拒んでいた。最後には、お父さんに背負われて帰っていった。

 いろんな親子がいる。いつも決まった時間に図書館を使う親子にとって、その一日のうちのその時間にはどんな風に家を出て図書館に来るのか、どんな意味があるのだろうかと想像したりする。そのうちに子どもは、親と一緒でなくとも、一人であるいは兄弟や友だちと一緒に図書館を使えるようになるのだろう。

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