通信のレポートを提出してきた。レポートを書いて出した後は安堵と達成感を覚えるものだが、今回は提出に至るまでの過程がぐだぐだで、出来上がったものもやっつけ仕事でしかなかったから、頑張らなかった空しさのほか何も感じることがない。時間がたくさん、無駄に過ぎた。
今月は昨日今日を含めて連休が2回あり、当初の目標はそれを有効に使ってレポートを三つ仕上げることだった。この目標は今月になってからではなく、前以て考えていたことなのだが、テキストの通読も進まず(仕事のある日は帰宅してから読書できたためしがない)、結局一つしか出来なかった。高を括り過ぎたのだとしても、こういう時に踏ん張れない自分の弱さは、昔から変わっていない。今日は提出期限前1時間半を切ってもワード入力が進まず、比べると大げさだが卒論を提出できなかった時の焦りを思い出したりもした。
提出後、汗をかいていることに気付きながら吉野家に入った。すき家にあるようなチーズ牛丼を食べた。地元に戻り、スーパーでジュースと梨を買った。珍しく何か果物でも買おうと考え、最初スイカをうまそうだなと見ていたが、一人でいっぺんに食べて腹を下したら困ると思って梨を選んだ。それから自転車で近くの隅田川へ行き、自販機で買ったリアルゴールドを飲みながらぼーっと空や景色を見ていた。夕暮れどきであまり物音もせず、鳥の鳴く声や時折走り去る車の音、犬を連れて河岸をすたすたと歩くおっさんの鼻歌と足音が聞こえた。しばらくすると、向こう岸かどこかから子どもの泣き声が聞こえてきて、それでぼーっするのを切り上げてまた自転車を走らせた。休日らしい時間を過ごせたのは、この時くらいだった。
東京で暮らしてきた中で、あの川岸のように開けた景色を見ることはなかった。向こう側の岸は工場や建物でいっぱいだから、開けているというよりも閉じた景色かも知れないが、視界が建物にさえぎられずに、遠くの景色が見える場所はなかった。実家にいた頃、家の屋上から夕暮れの空の色を見ていたことを思い出した。帰り、別のスーパーでパンを買い、文具屋で下敷きを買って帰宅した。ちょっと寝ようと思って横になったら、やっぱりたくさん寝た。この夏は晩飯を食わずに寝る日が多い。八月ももうすぐ終わる。