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九段下のザ・フー

 今日は昼の二時頃起きてパンを食べ、洗濯をしたり年末調整の書類を書いたりした。それから卵かけご飯を食べた。
 6時頃、一度着たシャツを脱いで別のに着替えたり、外に出て書類を忘れて取りに戻り、出たときに履いていたのと別の靴に履き替えたり、落ち着かない心持ちで九段下に向かった。途中、飯田橋で有楽町線から東西線に乗り換えた。改札間の距離が長かった。
 九段下に着き、地上に出ると大勢の人が武道館に向かって進んでいた。前を歩く会社員風のスーツ姿の若い男二人が、The Who のグッズを並べた露店を見て「パチモンだろ」と意に介さない様子で話していた。
 武道館に来るのは今日で4度目だ。座席は今回もスタンドの上の方だった。アリーナ席は開演前から大盛り上がりだった。そしてフーのメンバーが出てきて演奏が始まった。今回の来日公演を見ていて、今のフーは禿頭のメンバーが多いと思った。ライブは6人でやっているのだが、半分の3人がお坊さんみたいで別の一人は禿げかけだ。中高年のバンドだからそれが自然なことなのかもしれない。
 ライブの終盤、Won’t Get Fooled Again が原曲どおりの締めで終わり、続いてMy Generation が始まった。後半の長いアドリブがもうそろそろ終わりか、と思ったら、ギターのピート・タウンゼントが聞き覚えのあるフレーズを弾き始めた。Naked Eye だ。

 東京に来てまだ間もない頃、テレビで1970年にイギリスのワイト島で行われたフェスティバルの映画を見た。この映画でザ・フーやたくさんのシンガーやいろんなバンドを知った。映画の最後に使われたのがこの曲だった。まさか今回の来日公演で演奏されるとは思っていなかったし、映画に使われていてフーに入れ込むきっかけとなった曲の一つだっただけに嬉しかった。昨夜は風呂上りにギターで弾いたりもした。
 そうして本編はこの曲で静かに終わった。胸いっぱいになって満足してしまい、アンコールのトミーメドレーや最後、ギターと歌の二人だけによる最新アルバムからのTea & Theatre が身を入れて聴けなかった。
 終演後、引き上げていく人の波に加わるのを避け、しばらく動かないでいた。片付けに入ったステージに目をやると、フーのスタッフらしい人物がドラムのスティックをステージ前に集まっている人の山に向かって投げた。それを追って捕らえる為にすべって人が倒れこんだりしていた。
 帰り、飯田橋で乗り換えるときに”The Who” と書かれた物販のトートバッグをさげた人を見かけた。そうしてみんな家路につくのだ。僕も家に帰った。野菜炒めを作って食べた。

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