昨日も今日も、とても寒かった。そのせいか週末にしては来館者がいつも程多くなかった。
近頃は少し離れた地域の方も来るようになって、まだ小さいからこちらは遠く感じるだろうと思うような子どもたちの姿を見ることも増えた。そんな子どもたちの様子を見ていると、近所の子たちとは違う屈託のない子供らしさを感じることがあり、何とも言えない気持になる。今日はお母さんと一緒に来た子どもが本を借りる言葉を言うのも恥ずかしがっており、母子の伸び伸びとした様子が却って新鮮なくらいだった。別の、まだ小さな乳幼児は棚の間を歩いてお父さんを探していた。
仕事を終えて、いつも乗るバスを見送り、日曜日だから次のバスまでしばらく待たねばならない間に、服を買いに池袋へ行くか帰宅して少しでもギターの練習をするか寒空の下で考えた。考えたというより迷った。どっちもそれほどしたくはないことなのだ。ふと浮かんだある考えに衝き動かされ、横断歩道を駆けて渡り、結局池袋へ向かった。
以前は自転車で行き来していたことも忘れるくらい、池袋は慣れない街になってしまった。訪れるたびに、ターミナルの余りの人の多さに困惑してしまう。上野も人は多いが、駅の構内が池袋よりもゆとりがあるからそれ程気にならないのかも知れない。池袋の地下の人波はものすごい。そんな人波をかきわけて西口へ行き、店員の対応に不慣れなのか方針なのか分からず戸惑いながら目当てのコートを買い、再び戻った地下道では日本語の話せないアジア系の人に呼び止められて手元のカードに書いてある日本語を尻目に言葉も交わさず立ち去った。学生の頃は新宿の南口でよく何か声をかけられていたのを思い出したが、後になってそれが手相の勉強中の人だったのを思い出した。いろいろな人がいろいろな活動をしているものだ。閉店間際の楽器屋では初めてのサムピックを買った。
時々は買い物も楽しいものだ。でも出来れば必要なものだけ持って暮らせると良い。そんな考えは実践に至らず、家は相変わらず散らかったままだ。帰宅して実家に電話したら何だか疲れた様子だった。親も老い、自分も一層おっさんになっていく。サムピックはどう使ったら良いのか分からない。味噌汁ともやしと豚肉炒めを作って食べた。
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