不動産屋へ部屋の更新に行った後、帰宅してから大家さんが風呂の排水口を見に来てくれた。不動産屋に風呂の水が流れないと言ったら、すぐに大家さんに連絡し、見てくれることになったのだ。部屋には見られてはまずいものがいっぱいあるので、緊張しながら待っていた。しかし大家さんは風呂場以外には目もくれなかった。
大家さんは、外せると思っていなかった部分を持ってきた工具で取り外し、水が流れないで溜まってしまうのを確認すると、家に戻って大小二つのカッポン(小学生の頃、トイレ掃除に使っていたこの道具をこう呼んでいた)を持ってきて、フーフー息を吐きながら詰まっていたゴミを戻しては流した。パイプマンジェルなどを何度試しても決定的な変化が見られなかったのに、大家さんがカッポンを使ってきれいにしてくれたおかげで、水は見事に流れるようになった。そのあまりの効果に、あれを一本買う必要があると思ったくらいだ。掃除が終わると大家さんはさっさと帰っていった。
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