いろんな人と会う

　いつも、遅くとも出勤時間の30分前には電車に乗らないといけない。今朝は電車に乗るリミットの時間に目が覚め、急いで支度をして出た。最寄り駅の出入り口に向かって走っていると、視聴覚担当の職員さんの後姿が目に入った。同じ区だとは聞いていたが、最寄り駅が同じだったのには驚いた。結局間に合わず、3分遅刻した。しばらくの間、意味もなく短い睡眠時間でやってきたのだが、その疲れが決壊したみたいだった。「おお、行ける行ける！」と思って無茶をしていても、いつか駄目になるのだ。
　朝がそんなだったために、わずかにしょんぼりして午前中を過ごしていたが、昼飯が早い時間だったのに救われた。松屋でチーズハンバーグを食った。
　午後、あれこれやりながら、一階に下りて折り畳みコンテナの整理をしていると、ポンと背中を叩かれた。驚いて振り返ると昨年度の掛持ち先の館の同僚が家族三人で遊びに来ていたのだった。ありがたいことに、紙パックのお茶を差し入れしてくれた。一階のカウンターに出る時間ではなかったので余り話もできず残念だったが、坊やとも挨拶ができてよかった。
　いつもの土曜日のように、午後はどうしようもない大波だったが、カウンターのこみっぷりを尻目に「今日は調子が悪いわい」と一人事務室でのそのそと予約本の処理をしていた。なので閉館時に、新しく入った茨城の青年が「やっぱり土曜日は大変ですね」と言ったのに対して、素直にうなずけなかった。
　帰りに新宿に寄るつもりでいたが面倒になり、どうしようか考えていると、妹から合流の連絡が入ったので電車に乗って新宿に向かった。新宿はえらい人だかりだった。ずい分いろんな所を歩き回って疲れた。南口のストリートミュージシャンで、多分多弦ベースと思われる楽器を使ってアルペジオの面白い演奏をする長髪の人がいて、妹は彼を「みうらじゅん」呼ばわりしていた。9時をまわってからミロードに入り、ハンバーグとステーキの店で晩飯を食った。